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ユーザー作成
Responsibility割当
レコード作成
プロファイルオプション
システム管理者
📘 Oracle EBSのユーザー作成
ここでは、Oracle EBSで新しいユーザーを作成する方法と、そのユーザーでログインする手順を学びます。
🧑💻 はじめに:sysadmin(管理者ユーザー)
Oracle EBSを初めてインストールすると、「sysadmin」という特別な管理者ユーザーが最初から存在します。
-
sysadmin
はすべての機能にアクセス可能な「マスター権限」を持ったユーザー -
初期設定やユーザー作成など、システム管理者の作業はこのユーザーで行う
👉 ただし、実際の運用では「sysadmin を他人と共有しない」ことが大切です。
安全性やログ管理のため、自分専用のユーザーを新しく作って使うのが望ましいです。
🧭 新しいユーザーの作り方(手順)
-
ログイン
sysadmin
ユーザーで Oracle にログインします。 -
System Administratorメニューに入る
ログイン後、System Administrator
という責任(Responsibility)を選択します。 -
セキュリティ → ユーザー → 定義(Define) に進む
メニュー操作: -
ユーザー情報の入力
入力項目 内容 Username 新しいユーザー名(例:STUDENT_EBS) Password 初期パスワード(例:Welcome123)※大文字小文字を区別する Password(確認) 再度同じパスワードを入力する(忘れずに!) -
保存(Ctrl+S または フロッピーディスクのアイコン)
-
正しく入力できていれば「Status」が
Active
(有効)になります。 -
Active
になったら、そのユーザーでログインできる状態です。
-
🔐 ログインしてみる(作成したユーザーで)
-
Oracleログイン画面に戻る
-
ユーザー名に
STUDENT_EBS
を入力 -
パスワードに
Welcome123
を入力(※大文字小文字注意) -
ログイン後、初回だけ「パスワード変更」画面が出る
-
古いパスワード:Welcome123
-
新しいパスワード:自分用に設定(2回入力)
-
-
ログイン成功!
⚠️ 注意点:作っただけでは使えない
-
現時点では「ユーザーを作っただけ」なので、
実際にOracleの機能(メニュー)を使うことはまだできません。 -
なぜなら、Responsibility(責任) が何も割り当てられていないからです。
Oracleでは、「ユーザー + Responsibility(責任)」がセットで動作します。
この続きのレッスンで「責任(Responsibility)を割り当てる方法」を学びます。
💡補足:「Responsibility」とは?
Responsibility(責任)とは、ユーザーが使える機能・画面・データ範囲を制限するものです。
-
例:AR Super User(請求関連の操作ができる責任)
-
例:System Administrator(システム設定ができる責任)
責任がないと、ログインはできても「何もできない」状態になります。
✅ まとめ
項目 | 内容 |
---|---|
目的 | 自分専用のユーザーを作成し、管理者と分離するため |
使用ユーザー | sysadmin(管理者) |
作成手順 | System Administrator > Security > User > Define |
注意点 | パスワードは2回入力、作成直後はResponsibilityなしで何もできない |
次のステップ | Responsibility(責任)の割り当て |
📘 Responsibility割当
作成したユーザー(STUDENT_EBS)に「責任(Responsibility)」を割り当てて使えるようにすること
Oracle EBS では、ユーザーを作っただけでは何も操作できません。
「Responsibility(責任)」を割り当てることで、はじめて機能が使えるようになります。
🧭 手順まとめ(ユーザーに責任を割り当てる)
🔹1. System Administrator
にログイン
管理者ユーザー(sysadminなど)でOracle EBSにログインします。
🔹2. メニューを開く
以下の順にメニューを開きます:
🔹3. 該当ユーザーを検索(クエリ)
-
F11
キーを押して「検索モード」に入る -
ユーザー名に
STUDENT_EBS
を入力 -
Ctrl + F11
で検索実行
→ 「STUDENT_EBS」のユーザー情報が表示されます。
📌 補足:メールアドレスや「人(Person)」の設定について
-
メールアドレス:空でもOKですが、入れておくと通知に使えます
-
Person(人)情報:あとで「従業員レコード」として関連付けることを推奨します
※このレッスンでは割愛、後の章で解説されます
🔹4. 「責任(Responsibility)」の追加
画面下部にある「Direct Responsibilities」の欄に注目してください。
-
ここが「ユーザーが使える機能一覧(Responsibility)」になります
-
「間接責任(Indirect)」は後の「ロールベースアクセス制御」で使います。今は無視でOK
責任を検索して追加する方法:
-
1行目の責任欄で
R12%Training%
と入力して検索-
→ 本講座用に用意されたトレーニング用Responsibilityが一覧で出ます
-
-
使いたいものを選んで1つずつ追加
-
例:Inventory, Order Management, Payables, Receivables, General Ledger など
-
✅ どんどん下に追加していけばOK。すべての行を入力し終えたら…
🔹5. 保存(Ctrl + S またはフロッピーマーク)
-
保存が成功すれば、画面下部に
6 Records Applied and Saved
のような表示が出ます。
✅ 確認:ユーザーでログインしてみる
-
Oracleログイン画面に戻る
-
ユーザー名:
STUDENT_EBS
-
パスワード:前回設定したもの
-
ログイン成功後、左メニューに追加したResponsibilityが表示されればOK!
たとえば:
-
General Ledger
-
Inventory
-
Order Management
-
Receivables
-
Payables
などが表示されていれば、正しく設定されています!
🧠 補足:Responsibilityの有効・無効化
-
各責任に「From(開始日)」と「To(終了日)」を設定可能
-
将来的にその責任を無効にしたいときは「To日付」を設定
-
-
ユーザーそのものの有効期限も同様に設定できます
🎯 まとめ
項目 | 内容 |
---|---|
なぜ必要? | ユーザーに使える機能を割り当てるため(Responsibility) |
操作場所 | System Administrator > Security > User > Define |
検索方法 | F11 で検索モード → ユーザー名入力 → Ctrl + F11 で実行 |
割り当て方法 | Direct Responsibilities に追加して保存 |
確認方法 | ユーザーでログインして左メニューを確認 |
🧑💼 レコード作成
🔹1. 「従業員レコード」を作成すること
Oracle EBSでは、ある機能を使うには**「従業員としての登録(Employee Record)」**が必要です。
🔹2. 従業員レコードをユーザーに紐づけること
作成したユーザー(例:STUDENT_EBS)と作成した従業員レコードを関連付け(リンク)します。
🧠 なぜ「従業員レコード」が必要なの?
以下のような役割・機能を使いたい場合、ユーザーに従業員レコードが必要です:
-
**購買担当者(バイヤー)**になりたい
-
**与信担当(クレジットアナリスト)**として働きたい
-
**承認ルート(ワークフロー)**で誰かが自分を参照する必要がある
会社の本番環境では、従業員レコードが必ず登録されているはずです。
このレッスンでは、自分で作る方法を練習として学びます。
🔧 操作手順まとめ
🔹1. 使用するResponsibilityの切り替え
まず、Responsibility(責任)を切り替えます:
-
画面上の帽子アイコン(Responsibilities)をクリック
-
R12 Training Super HR Manager
を選択(HR関連の操作ができる)
もしこのResponsibilityがなければ、前のレッスンで学んだ方法で追加してください。
🔹2. メニューを開く → 人の登録画面を表示
メニューから以下の順に進みます:
-
最初に出る「Find Person(人を検索)」画面 → 無視して「New」ボタンをクリック
🔹3. 新しい従業員を作成
以下の情報を入力:
フィールド | 内容 |
---|---|
姓(Last Name) | EBS(必須) |
名(First Name) | STUDENT |
性別(Gender) | 男性(Male) |
アクション(Action) | Create Employment(雇用を作成) |
人のタイプ(Person Type) | Employee(従業員) |
生年月日(DOB) | 1951年1月1日(例) |
studentebs@gmail.com(任意) |
⚠️:テスト環境なので 本物の個人情報(マイナンバーや実在メール)を入力しないでください。
🔹4. 保存(Save)する
-
フロッピーマークか
Ctrl + S
で保存
🔹5. 「割り当て(Assignment)」を設定する
次に「Assignment(割り当て)」ボタンをクリックして、以下を設定します:
フィールド | 内容 |
---|---|
組織(Organization) | R12 Training Corporation (デフォルトでOK) |
職種(Job) | 任意。例:Senior Manager |
操作(Update or Correction) | Correction(修正) を選ぶ(新規登録時はこれで十分) |
⚠️補足:
この「組織(Business Group)」の設定は、ワークフローの承認経路で非常に重要です。
社員全員が同じBusiness Groupにいないと、承認フローが機能しません。
🔹6. もう一度保存(Save)
すべての設定が終わったら、再度保存します。
これで「EBS STUDENT」という従業員レコードが完成しました。
🔗 最後に:ユーザーに従業員を紐づける
🔹1. System Administrator
に切り替える
帽子マークから System Administrator
を選びます。
🔹2. メニュー:ユーザー定義画面を開く
🔹3. 作成したユーザーを検索
-
F11
を押して検索モードにする -
ユーザー名に
STUDENT_EBS
を入力 -
Ctrl + F11
で検索実行
🔹4. Person欄に「従業員」を指定
-
Person欄に「EBS STUDENT」を選択
-
自動でEmailが反映されればOK(先ほど設定したメールアドレス)
✅ これで完了!
この作業によって、ユーザー STUDENT_EBS
は「従業員」としてOracle EBSに認識され、**より多くの機能(購買・承認など)**が使えるようになります。
🎓 まとめ
項目 | やること |
---|---|
👤 従業員作成 | HRのResponsibilityから「Enter and Maintain」で作成 |
💼 職種・組織設定 | Assignmentで「職種」「組織」を設定 |
🖇 ユーザーと紐付け | System Administratorで「Person」を指定 |
✅ 完了確認 | Emailが自動反映されていればOK |
🎯プロファイルオプション
Oracle EBSで使用される「プロファイルオプション(Profile Options)」の**仕組み(階層構造)と優先順位(どれが上書きされるか)**を理解すること。
🧱 プロファイルオプションの階層(ピラミッド構造)
Oracleの設定には4つのレベルがあり、下に行くほど優先度が高いです:
🔽 上書きのルール(覚え方):
-
Userレベルで設定 → 他のすべてを上書きする
-
Responsibilityレベル → ApplicationやSiteを上書き
-
Applicationレベル → Siteレベルを上書き
-
Siteレベル → 初期値(デフォルト)
📌 補足:
-
Userレベルの設定は、本人にしか影響しないので安全。
-
Siteレベルの設定は、全ユーザーに影響するので、要注意!
🧪 実例:Java Color Scheme(見た目の色)
💡 Java Color Schemeとは?
画面の配色(青っぽい・紫っぽいなど)を指定する設定項目です。
🧭 操作手順(例):
🔸【System Administrator】での手順:
-
メニュー:
System Administrator > Profile > System
-
プロファイル名を検索(例:
Java Color Scheme
)
🔸Siteレベルで紫に設定(全員のデフォルトが紫に)
➡ すべてのユーザーが紫になる(個別設定がない場合)
🔸Student_EBSユーザーで「Standard」に変更
➡ Student_EBSだけ「標準配色(青)」に戻る
🧠 まとめ
レベル | 適用対象 | 変更できる人 | 優先度 | 例 |
---|---|---|---|---|
Site | 全システム共通 | 管理者のみ | 低 | 全社共通の初期値 |
Application | アプリごと | 管理者のみ | 中 | 会計モジュールのみ特定言語にするなど |
Responsibility | 責任単位 | 管理者 | 高 | 特定業務担当者だけ制限付きにするなど |
User | 個人設定 | 各ユーザー | 最優先 | 見た目(色)を好みに変更など |
📌 注意点
-
Siteレベルは要注意!
ここに値を入れると、他のレベルで設定されていない場合に自動で反映される。-
「何も設定していないのに、他の国の情報が見える」場合 → Siteレベルの影響。
-
-
Applicationレベルも油断禁物
特定アプリ(例:Receivables)に対して強制設定したい場合は有効だが、Responsibilityレベルが抜けると意図せぬ影響が出る。 -
Userレベルが安全・安心
-
自分だけに影響するので、自由に試してOK。
-
🎓 学習ポイントの確認
✅ プロファイルオプションには4階層あり、下の階層が上の階層を上書きする
✅ User > Responsibility > Application > Site の順に優先される
✅ 設定ミスや意図しない動作の多くは、Siteレベルの設定が原因になりやすい
✅ System Administrator でプロファイルの設定確認・変更ができる
🧰 おすすめアクション
アクション | 目的 |
---|---|
System Administrator > Profile > System を開く | 各階層の設定を確認・変更する |
User レベルでテスト変更してみる | 安全に動作確認する |
Site設定は変更前に周囲と確認する | 影響が大きいため |
🧠 プロファイルオプションの役割
Oracle EBS(Enterprise Business Suite)では、プロファイルオプションが重要な役割を果たします。これらは、システムの設定やユーザーがアクセスするデータを制御します。プロファイルオプションには、以下の3つの要素が重要です:
-
プロファイルオプション(Profile Options)
これにより、設定やデータが変更されます。特にアクセスするデータや税計算、アプリケーションのデフォルト設定を制御します。 -
責任(Responsibility)
ユーザーがアクセスできる機能や制限を決定します。たとえば、特定のアプリケーションや特定の業務機能にアクセスできるかどうかです。 -
メニュー(Menu)
これは、責任に関連する機能を定義したもので、ユーザーがアクセスできるメニューの選択肢を管理します。
⚙️ メニューと責任の関係
-
メニューは、複数の責任に関連付けることができます。
-
つまり、1つのメニューを複数の責任で共有できる、という機能があります。
-
ただし、同じメニューを同じ責任に2回割り当てるのは意味がないので、避けたほうが良いです。
-
🎯 プロファイルオプションの設定とデータアクセス
プロファイルオプションは、どのデータをアクセスするかを制御します。例えば:
-
USのデータを見たい場合、USに関連するプロファイルオプションを設定します。
-
MexicoやBrazilのデータをアクセスする場合、それぞれのプロファイルオプションを設定します。
これにより、同じ責任でも、異なる地域や国のデータにアクセスできるようになります。
🔑 重要なプロファイルオプション
以下のプロファイルオプションは、特に重要です:
-
GLデータアクセスセット(GL Data Access Set)
-
**どのレジャー(帳簿)**に取引を登録するかを制御します。
-
例えば、**複数の帳簿(レジャー)**を管理している場合、どのレジャーを使用するかを選べます。
-
-
MO(Multi-Org)運営ユニット(Operating Unit)
-
**どの運営ユニット(会社や地域)**のデータをアクセスするかを決定します。
-
これにより、**特定の地域(例:アメリカ、ブラジル)**のデータを選択して表示できます。
-
-
セキュリティプロファイル(Security Profile)
-
これが設定されていないと、**複数の組織(Multi-Org)**でデータをアクセスすることができません。
-
🔄 実演:プロファイルオプションの変更
🚀 例:レシーブ(Receivables)責任のプロファイル変更
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アメリカのデータを見たい場合:
-
プロファイルオプションでアメリカの運営ユニットを選択し、USレジャーを設定します。
-
これで、アメリカのデータにアクセスできるようになります。
-
-
ブラジルのデータを見たい場合:
-
同じ責任でブラジルの運営ユニット(例:Sao Paulo)を選択し、**BRL(ブラジル通貨)**に変更します。
-
➡ これにより、ブラジルのデータのみが表示され、過去に入力したアメリカのデータは見えなくなります。
🧠 まとめ
プロファイルオプションの設定により、次のようなことが可能になります:
-
データアクセス制御:どの地域や国のデータにアクセスできるかを制御できる。
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業務機能の制限:特定の**業務責任(Responsibility)**に基づいて、アクセスできるデータを決定できます。
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税計算などの設定:税率や計算方法もプロファイルオプションで設定できます。
🚨 重要なポイント:
-
**責任(Responsibility)レベルでプロファイルオプションを設定することは、アクセスできるデータを決定する非常に強力な方法です。
-
Siteレベルで誤ったプロファイル設定を行うと、予期しないデータが全ユーザーに影響を与える可能性があるため、注意が必要です。
🧠 アプリケーションプロファイルオプションとは?
Oracleには、アプリケーションごとに設定できるプロファイルオプションがあります。これらのプロファイルオプションは、主に標準設定をアプリケーションレベルで定義し、個別の責任レベルやユーザーレベルでの設定を補完する役割を果たします。
📝 重要なアプリケーション:
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アカウント受領(Receivables)
-
アカウント支払い(Payables)
-
在庫管理(Inventory)
-
注文管理(Order Management)
-
一般会計(General Ledger)
これらのアプリケーションには、それぞれプロファイルオプションが設定されています。例えば、**アカウント受領(Receivables)**には「デフォルトの為替レート」や「国の設定」などがあります。
🔍 アプリケーションプロファイルオプションの設定
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アプリケーションのプロファイル設定方法
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メニューで「プロファイル設定」に移動し、特定のアプリケーションを検索します。
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例えば、「Receivables」アプリケーションに関連するプロファイルオプションを確認するために、アプリケーション名(例:R12 Receivables)を検索します。
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-
例:Receivablesの設定
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「アカウント受領(Receivables)」のプロファイル設定には、デフォルトの為替レートや国の設定が含まれます。これらをアプリケーションレベルで設定すると、各責任レベルで設定を忘れても、デフォルト値が適用されます。
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🎯 アプリケーションプロファイルオプションの使い方
アプリケーションレベルでのプロファイルオプション設定のメリット
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一貫性のある標準設定を全ての責任に適用できます。例えば、為替レートのデフォルト値をアプリケーションレベルで設定すれば、個別に設定しなくても、全ての責任で同じデフォルト値が使われます。
例:企業全体で**「Corporate」為替レートを使用する場合、それをアプリケーションレベル**で設定します。
注意点
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アプリケーションレベルの設定は、責任レベルで設定しない場合に有効になりますが、もし責任レベルで個別に設定した場合、その設定が優先されます。
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例えば、操作単位(Operating Unit)の設定は、アプリケーションレベルではなく、責任レベルで設定する方が適切です。なぜなら、各責任に異なる操作単位が必要だからです。
🧑💻 実際のプロファイル設定の確認方法
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プロファイル設定の確認
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「システム管理者」責任で、アプリケーションプロファイルオプションを検索します。
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アプリケーションのショートネーム(例:Receivablesは「R」)を使って、関連するプロファイルを確認できます。
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具体的な設定例:
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アカウント支払い(Payables):例えば「Invoice Batch Control」や「Sequential Numbering」などの設定があります。
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アカウント受領(Receivables):こちらには、デフォルトの為替レートや国の設定が含まれます。
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⚠️ プロファイルオプション設定の注意点
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サイトレベル設定とアプリケーションレベル設定が重複しないように気をつけましょう。例えば、国の設定をアプリケーションレベルで設定し、責任レベルでも設定する場合、設定が競合する可能性があります。
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アプリケーションのプロファイルオプションを設定する際は、グローバルな基準を設けて、必要に応じて各責任レベルで詳細な設定を行うと良いでしょう。
🔑 アプリケーションプロファイルオプションの使い方のコツ
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デフォルト設定をアプリケーションレベルで確立し、特定の責任に応じた詳細な設定は責任レベルで行います。これにより、新しい責任を作成する際の設定作業を簡素化できます。
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例えば、為替レートや国の設定のような標準的な項目は、アプリケーションレベルで設定しておくと便利です。
🧠 まとめ
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アプリケーションプロファイルオプションは、アプリケーション全体で使用する標準的な設定を定義します。
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サイトレベル、ユーザー、責任レベルのプロファイルオプションとの関係を理解し、どのレベルで設定するかを適切に選ぶことが重要です。
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アプリケーションレベルのプロファイル設定は、グローバルな基準として利用し、個別の責任設定は責任レベルで行います。
🎯 システム管理者(SysAdmin)
🧑💻 システム管理者でできる主な操作
1. 並列プログラムの管理(Concurrent Programs)
システム管理者は、実行中の並列プログラムのステータスを確認できます。並列プログラムは、Oracleで実行されるバックグラウンドジョブです。次の手順で確認できます:
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メニューで「並列プログラム(Concurrent)」を選択し、サブメニューの「マネージャー(Manager)」をクリック。
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「管理(Administer)」を選択すると、現在稼働している並列プログラムの状況が表示されます。
この画面では、並列プログラムの実行状況やステータスをリアルタイムで確認でき、実行中のジョブや保留中のジョブが表示されます。
2. パッチの確認(Patching)
システム管理者は、Oracleに適用されたパッチを簡単に確認できます。これにより、DBAに確認せずに、パッチが適用されたかどうかをすぐに調べられます。
手順:
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メニューで「Oracle Application Manager」を開き、「Patching and Utilities」を選択。
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パッチ番号や過去60日間に適用されたパッチを確認することができます。
これにより、DBAに再確認する前にパッチの状況を把握できます。
3. リクエストの管理(Requests)
システム管理者は、全ユーザーの並列プログラムに関する情報を確認できます。これにより、他のユーザーが提出したリクエストや、進行中のジョブの状態を確認できます。
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メニューで「リクエスト」→「表示(View)」を選択。
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「検索」をクリックして、全ての並列プログラムのステータスを表示。
リクエストが保留中の場合、そのリクエストを送信したユーザーに直接連絡し、必要であればキャンセルすることができます。
🎯 プロファイルオプションの管理
システム管理者は、プロファイルオプションを確認および設定することもできます。プロファイルオプションは、システムの設定値を管理するためのものです。
プロファイルオプションの管理方法
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例えば、「IMO Operating Unit」というプロファイルオプションがある場合、どのレベルで設定されているかを確認できます(サイトレベル、責任レベル、ユーザーレベル)。
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必要に応じて、新しいプロファイルオプションを作成することも可能ですが、これは高度な作業であり、技術者のサポートを受けるのが良いでしょう。
注意点
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既存のコアプロファイルオプションを変更しないように注意しましょう。これらはシステムの安定性に大きく関わります。
⚠️ システム管理者の注意点
システム管理者は非常に強力な責任を持っています。そのため、慎重に操作することが求められます。特に、データに影響を与える操作や設定変更を行う場合は、バックアップを取るなどしてリスクを減らしましょう。
重要なアクション
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プロファイル設定を行う際には、誤った設定がシステムに影響を与える可能性があるため、慎重に作業を行う。
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責任設定(Responsibilities)やメニュー作成(Menus)の設定も可能ですが、これらは高度な作業です。新しい責任を作成する場合は、必要な機能のメニューを適切に設定することが重要です。