💡 責任とメニューを作成する際の重要なポイント
最も重要なアドバイスは、責任はゼロから作成しないことです。ゼロから始めると、必要な機能を見落としたり、どこから手をつけていいかわからなくなることがあります。
そのためのアドバイス:
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既存の責任やメニューをコピーして、それを基に作業を進めていくことをお勧めします。
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もし完全にカスタムの責任を作る場合だけ、ゼロから作成するのが適切です。それ以外の場合は、Oracleのコア責任を基に作成しましょう。
🎯 コア責任の検索と活用方法
1. コア責任を調べる方法
システム管理者(SysAdmin)責任を使用して、Oracleが提供するコアの責任を調べます。これにより、基本的な責任の設定を理解し、そこからカスタマイズすることができます。
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メニューから「セキュリティ(Security)」を選択し、「責任(Responsibility)」サブメニューを開きます。
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「定義(Define)」を選択すると、責任の検索画面が表示されます。
2. 責任の名前とアプリケーションの設定
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新しい責任を作成する際は、責任の名前を慎重に決め、アプリケーションを設定することが重要です。アプリケーションを設定することで、Oracleがその責任に関連するプロファイルオプションを自動的に適用します。
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例えば、Receivables(売掛金)やPayables(買掛金)などのアプリケーションがあります。
注意点:
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責任キーにはスペースを使用しないことを強く推奨します。もしスペースを使用すると、Oracleシステム内で多くの問題が発生することがあります。例えば「Receivables Manager」と入力するのではなく、「Receivables_Manager」のようにアンダースコア(_)を使いましょう。
3. 責任の有効期限(Effective Date)
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無効にする場合は、責任の有効期限を過去の日付に設定することで、その責任を無効化できます。ただし、責任を無効化すると、その責任を持っているユーザーからはその責任が見えなくなります。ユーザーから単に外したい場合は、ユーザーのレコードに終了日を設定する方が適切です。
🎯 メニューの作成
1. コアメニューの利用
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責任メニューの作成には、Oracleのコアメニューを使うのが最も効率的です。例えば、「Receivables Manager」や「Payables Manager」のような標準のメニューをコピーして、自分の責任に合わせたメニューを作成する方法です。
2. メニューの変更とカスタマイズ
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コアメニューを基に、自分のニーズに合わせて新しいメニューを追加したり、不要な機能を除外したりすることができます。
🎯 重要な設定項目
1. データグループ(Data Group)
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データグループは、どのデータセットにアクセスするかを決定します。通常は、標準のデータグループを使用することをお勧めします。複雑な設定を避けるためにも、データグループの設定には注意が必要です。
2. リクエストグループ(Request Group)
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各責任に関連付けられるリクエストグループは、並列プログラム(バックグラウンドジョブ)の実行を管理するために使用されます。リクエストグループに設定されたプログラムは、責任内で使用可能になります。
🎯 まとめ
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コア責任を活用: 新しい責任を作成する場合、ゼロから作成するのではなく、Oracleのコア責任をコピーしてカスタマイズする方が効率的です。
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適切な名前付けと設定: 責任の名前やアプリケーション設定を慎重に行い、システムの整合性を保つことが重要です。
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データグループとリクエストグループの管理: どのデータや並列プログラムにアクセスするかを設定するための管理をしっかり行いましょう。
🎯 メニュー作成
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自分でメニューを作成する方法を学びます。
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ゼロからメニューを作成するのではなく、既存のメニューをコピーしてカスタマイズする方法を学びます。
💡 なぜゼロから作成しない方が良いのか?
ゼロからメニューを作成するのは非常に難しく、何か重要な機能を忘れてしまう可能性があります。そのため、既存のメニューをコピーしてカスタマイズする方が効率的です。
🎯 2つのメニュー作成方法
1. 「ラズィーメニュー」作成方法
「ラズィーメニュー(手抜きメニュー)」は、最も簡単な方法でメニューを作成する方法です。この方法では、最初に既存のメニューをコピーして、そのまま使うだけです。
手順:
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Oracleのコアメニュー(例えば、Receivables Manager)をコピーします。
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メニュー名を決めます(例えば、
R_12_Training_R_GUI
)。 -
メニュータイプは「Standard」を選択。
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**「Navigate GUI」**というサブメニューをそのままコピーします。
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必要な変更を加えて、メニューを保存します。
この方法では、コピーしたメニューにサブメニューを追加するだけで、最初に表示するメニューは「ナビゲーション」のみになります。そのため、ユーザーはメニューをクリックして、さらに詳細なサブメニューを表示させる必要があります。
ラズィーメニューの問題点:
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ユーザーが最初に表示するメニューが**「ナビゲーション」**だけで、使いにくく感じることがあります。
2. 「正しい方法」でメニュー作成
こちらは、より手間がかかりますが、細かいカスタマイズが可能な方法です。実際に自分のニーズに合わせて、サブメニューを追加・削除できます。
手順:
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最初にOracleのコアメニューをコピーします。
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Excelでメニューのサブメニューや説明などをエクスポートし、自分が必要なサブメニューだけを選んで編集します。
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例えば、**「セットアップ」や「インターフェース」**のメニューを削除することができます。
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編集が終わったら、Oracleシステムに戻り、サブメニューを一つずつ手動でコピーして新しいメニューを作成します。
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メニュー名、サブメニュー名、プロンプトなどを入力し、丁寧に設定します。
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注意点:
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この方法は手間がかかりますが、メニューの精密なカスタマイズができ、ユーザーのニーズにぴったりのメニューが作れます。
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インターフェースやセットアップなど、特定の機能を除外することで、より使いやすいメニューが作成できます。
💡 なぜコアメニューをコピーするのが良いのか?
Oracleが提供するコアメニューは、実際にテスト済みであり、すでに多くの企業で使用されているメニューです。これをそのまま使うことで、基本的な機能を簡単に提供でき、無駄な時間を避けることができます。
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コアメニューを使うことで、日々の業務で必要な機能はすべてカバーされているため、機能追加や削除を簡単に行うだけで済みます。
🎯 実際にメニューを作成してみる
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メニューのコピー: まず、コアのReceivables Managerメニューをコピーします。
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サブメニューの編集: Excelでメニューのサブメニューを編集し、不要な項目(セットアップやインターフェースなど)を削除します。
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新しいメニューの作成: 編集した内容をOracleシステムに手動で入力し、必要なサブメニューを追加・変更します。
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メニューのテスト: 作成したメニューを**テスト用の責任(責任セット)**に関連付けて、動作を確認します。
🛠 重要なポイント
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メニューはゼロから作らず、コアメニューをコピーしてカスタマイズするのが効率的。
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メニュー作成時には、必要なサブメニューだけを選んで編集し、使いやすいメニューを作成しましょう。
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メニューはテスト用の責任に関連付けて、動作確認を行うことが大切です。
🎯 責任の作成
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自分のカスタム責任を作成し、メニューを関連付ける方法を学びます。
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メニューの作成方法と同じように、責任もコピーして作成する方法を学びます。
💡 責任(Responsibilities)とは?
責任は、特定の機能や権限を持ったユーザーグループに割り当てられます。ユーザーは責任を通じてその権限にアクセスします。例えば、あるユーザーが「Receivables Manager」という責任を持っていれば、売掛金管理機能にアクセスできるようになります。
🎯 責任の作成手順
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システム管理者画面に移動します。
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Security → Responsibility → Define というメニューを選択します。
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既存の責任をコピーする
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新しい責任をゼロから作成するのではなく、既存の責任をコピーして作成する方が効率的です。
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例えば、Receivables Managerをコピーし、自分のニーズに合わせて名前や設定を変更します。
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新しい責任名を設定する
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例:
R_12_Training_USA
のように、責任名をわかりやすく設定します。 -
この責任名には、どの**オペレーティングユニット(国)**に関連するかなどを含めると良いです。
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責任キーの設定:
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責任キーは、Oracleが内部でその責任を識別するための一意のコードです。例えば、
R_12_Student_Resp
という名前にします。
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アプリケーションの設定:
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「アプリケーション」には、どのアプリケーションに関連する責任かを設定します。例えば、Oracle Receivablesを選択します。
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メニューの設定:
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先ほど作成した**「ラズィーメニュー」**を選択します。
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その後、必要に応じてリクエストグループ(レポート)を設定します。リクエストグループには、その責任に関連するレポートや並列プログラムが含まれます。
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保存:
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メニュー、アプリケーション、キーを設定したら、画面下部のフロッピーディスクアイコンをクリックして保存します。
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🎯 新しい責任をユーザーに割り当てる
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ユーザーの設定画面に移動します。
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Security → User → Defineでユーザーを検索し、責任を割り当てます。
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新しく作成した責任(例えばReceivables R12 for Students USA)を選択して、ユーザーに割り当てます。
🎯 プロファイルオプションの設定
新しく作成した責任には、プロファイルオプションがまだ設定されていない場合があります。プロファイルオプションは、ユーザーの設定やアクセス権限を定義します。
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プロファイルオプションの確認:
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責任に関連するプロファイルオプションが設定されていない場合は、システム管理者画面でプロファイルオプションを設定します。
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オペレーティングユニットの設定:
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例えば、Sao Pauloのオペレーティングユニットを選択し、そのオペレーティングユニットに関連するトランザクションを表示させるようにします。
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プロファイルオプションを関連付ける:
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Receivablesの責任に関連するプロファイルオプションを設定して、システムが適切に動作するようにします。
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💡 注意点
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プロファイルオプションの設定は、責任が正しく機能するために重要です。必ず設定を確認し、関連付けを行いましょう。
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メニューの変更は簡単に行えますが、頻繁には変更しない方が良いです。責任のメニューは、ユーザーの業務フローに影響を与えるためです。
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既存の責任をコピーしてカスタマイズする方法が最も効率的で安全です。ゼロから作成すると、ミスや見落としが多くなる可能性があります。
🎯 メニュー除外
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メニューや機能を責任レベルで除外する方法を学びます。
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メニュー作成時に無駄に設定を追加するのではなく、必要な除外を責任レベルで行う方法を理解します。
💡 メニュー除外
まず、責任を作成した後、特定のメニュー項目を除外したい場合の手順を紹介します。
1. メニュー除外の設定方法
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まずは、作成した責任に関連付けられているメニューを確認します。例えば、**「Receivables R12 for Students」**のような責任があります。
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メニュー除外は、次の手順で行います:
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セキュリティ → 責任 → 定義 から、既存の責任を選択します。
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画面上の**「メニュー除外」**タブを選びます。
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メニュータイプを「メニュー」として、除外したいメニューを選択します。例:
setup
やinterface
メニューを除外します。
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2. 手順の詳細
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具体的には、「セットアップ」メニューや**「インターフェース」メニュー**を除外したいとき、メニュー名を正確に知っておく必要があります。
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Excelでメニュー名をコピーして、後で使用するために保存しておきます。
💡 機能除外
次に、メニュー内の特定の機能を除外する方法を見ていきます。
1. 機能除外の設定方法
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例えば、あるユーザーがトランザクションのコピーをできないようにしたい場合、その機能を責任レベルで除外することができます。
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手順:
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メニューに表示されている各機能(例:トランザクションのコピー)を確認します。
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除外したい機能を見つけたら、それを除外します。例えば、**「コピー トランザクション」**を除外する場合、その機能を責任レベルで無効にします。
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2. 機能除外の効果
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機能除外を設定した場合、その責任に関連するユーザーは該当機能を使用できなくなります。例えば、「トランザクションをコピーする」機能を除外した場合、そのユーザーはトランザクションのコピーができなくなります。
💡 メニューと機能の除外を責任レベルで行う理由
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メニューや機能を直接編集せずに、責任レベルで除外することの利点は、Oracleシステムを清潔に保つことができ、メンテナンスが簡単になる点です。
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必要な機能のみを責任ごとに調整できるため、不必要な設定変更を避け、効率的に運用できます。
💡 まとめ
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メニューの除外と機能の除外は、責任レベルで行うことが可能です。
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メニューを作成する際には、必要に応じて上位メニューの設定を行い、その後で個別のサブメニューや機能の除外を責任レベルで実施します。
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これにより、システム全体の整合性を保ちながら、柔軟な権限設定ができます。
🎯 読み取り専用責任
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読み取り専用責任を作成する方法を学びます。
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これにより、ユーザーがデータを閲覧することはできても、変更やトランザクションの作成はできないようにすることができます。
💡 読み取り専用責任の作成
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責任のコピーと編集:
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まず、標準の責任をコピーします。たとえば、
Receivables R12
という責任を使用します。 -
その後、コピーした責任に「Read Only」というラベルを付けて、読み取り専用責任を作成します。
例:
Receivables R12 for Students Read Only
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メニューの選択:
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この責任に関連付けるメニューは、**「Navigate Inquiry GUI」**のような、データを参照するためのメニューです。
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これにより、ユーザーはトランザクションデータを参照できますが、新しいトランザクションを作成することはできません。
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リクエストグループの設定:
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通常の責任では、リクエストグループを設定してリクエストを送信できますが、読み取り専用責任ではリクエストグループを設定しないことで、リクエストの送信を禁止することもできます。
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ユーザーへの責任の関連付け:
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新たに作成した「読み取り専用」責任をユーザーに関連付けます。
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💡 読み取り専用責任の機能
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機能制限:
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読み取り専用責任では、ユーザーはメニューを表示できますが、トランザクションを作成するボタンがグレーアウトしており、使用できません。
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例えば、
Receivables
の画面では、「トランザクションの作成」ボタンが無効化されていて、新しいトランザクションを追加できません。データの確認や詳細の表示は可能ですが、編集や作成はできません。
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顧客の作成ボタン:
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顧客情報に関しても、「顧客の作成」ボタンが表示されないようになります。これにより、ユーザーが誤って新しい顧客を作成してしまうことを防ぎます。
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💡 読み取り専用責任の仕組み
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クエリ専用設定:
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読み取り専用責任が有効になる秘密は、「クエリ専用」という設定です。これが有効になっていると、その機能(例えばトランザクション画面)はデータの読み取りのみ可能になります。
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メニューや機能の**「クエリ専用」**設定が「はい(Yes)」に設定されている場合、その機能を通じて新しいデータの作成や変更は行えません。
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具体的な設定方法:
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各機能には、「クエリ専用」プロパティがあります。これを「はい(Yes)」に設定することで、その機能は読み取り専用として動作します。
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💡 読み取り専用責任の用途
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サポート分析者向け:
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本番環境で問題を調査するサポートスタッフなどに便利です。彼らはデータを閲覧することはできても、変更やトランザクションの作成はできないため、誤操作を防ぐことができます。
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オペレーショナルな利用:
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新規トランザクションやデータの作成を許可しないが、システム内でのデータ参照が必要な場合に特に有効です。
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💡 まとめ
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読み取り専用責任を使うことで、ユーザーはデータを参照することができるが、新しいデータを作成することはできません。
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メニューの設定やクエリ専用の機能を活用して、ユーザーのアクセス権限を適切に管理します。
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この機能は、サポートスタッフや監査役割に非常に便利です。