🛠 1. Talendでのベストプラクティスの確立方法
ポイント:
Talendでプロジェクトを作成する際に重要な「ベストプラクティス」を紹介しています。これに従うことで、コードの可読性や保守性が向上します。
1.1 コンポーネントに関するヒント:
-
各コンポーネントの設定に「UNIQUE_NAME」や「VALUES」などのプレースホルダーを使って、インターフェース上に情報を表示する。
-
例えば、
__UNIQUE_NAME__
を使ってコンポーネント名を表示することで、後から見たときに何の処理をしているかがわかりやすくなります。
-
1.2 データフローとトリガー:
-
データフロー: データは「左から右」に流れるべきです。
-
トリガー: トリガーは「上から下」へ流れるのが基本です。
1.3 名前付け規則:
-
キャメルケース(例:
bestPractices
)を使って、名前をわかりやすく。 -
例えば、ジョブの名前は
bestPractices
にすることで、他の人にも意味が伝わりやすい。
1.4 バージョン管理:
-
ジョブを変更した場合は「バージョン」を更新して、いつでも過去のバージョンを参照できるようにする。
-
例:
0.1
→0.2
のように、バージョン番号を更新する。
1.5 フォルダ構成とディレクトリ:
-
プロジェクトのディレクトリやリポジトリ構成を整えることも大事です。
-
Talend/data
内に「入力用ディレクトリ」「ログ用ディレクトリ」などを作って整理すると便利。
補足:
-
ベストプラクティスを守ると、チームメンバーや他の人がプロジェクトを理解しやすくなり、保守や拡張がしやすくなります。
📄 2. Talendでのドキュメンテーション作成方法
ポイント:
Talendでは、ジョブのドキュメンテーションを簡単に作成することができます。これにより、プロジェクトを後から見返したときや他の人に引き継ぐ際に便利です。
2.1 ジョブにコメントを追加:
-
各コンポーネントに「コメント」を追加できます。これにより、何をしているのか、なぜその設定をしたのかが後で分かります。
-
例えば、
tFilterRow
コンポーネントにフィルター条件や処理内容をコメントとして記載。
-
2.2 ドキュメンテーションのHTML化:
-
Talendには「
Generate Doc as HTML
」という機能があり、ジョブのドキュメントをHTML形式で生成できます。-
生成されたHTMLは、後で誰でも見やすく、他のシステム(例えばWiki)にも活用できます。
-
2.3 ドキュメントの内容:
-
ジョブの基本情報、コンポーネントリスト、設定内容、スキーマ情報などが含まれます。
-
例えば、
tAssertCatcher
の設定やその入力/出力がどのようになっているかをドキュメントで確認できます。
2.4 実際にドキュメントを作成してみる:
-
ジョブの右クリックから「
Generate Doc as HTML
」を選ぶ。 -
保存先として
Talend/data
フォルダを選択。 -
生成されたZIPファイルを解凍し、その中のHTMLファイルを開くと、ジョブに関する詳細な情報がまとめられたドキュメントが表示されます。
📝 3. まとめ
ベストプラクティス:
-
ジョブのコンポーネントにコメントを追加し、説明を加える。
-
データフローを「左から右」、トリガーを「上から下」にする。
-
ジョブやコンポーネントの名前は分かりやすく、キャメルケースを使用。
-
バージョン管理を行い、変更があった場合は「バージョン」を更新する。
ドキュメンテーション:
-
Generate Doc as HTML
でジョブのドキュメントを簡単に作成でき、後で他の人と共有するのに便利。 -
各コンポーネントの設定や説明をHTMLドキュメントとして出力し、後から簡単に参照できる。