GitLab CI/CDでのLinuxコマンド

 


🛠️ GitLab CI/CDマスターへの道:コマンド、デバッグ、そしてDevOpsの思想


前回のブログでGitLab CI/CDの基本的な仕組みを学びました。今回は、パイプラインをより深く理解し、自分で問題を解決できるようになるための、実践的な知識を身につけていきましょう!


💻 パイプラインは「コマンドの自動実行」

GitLabのパイプラインは、私たちが普段コンピュータの画面上で行う操作を、**「コマンド」**を使って自動化するものです。

私たちがマウスでフォルダを作ったり、ファイルを編集したりするのに対し、GitLabのパイプラインは**Linuxコマンドラインインターフェース(CLI)**を使って同じことをします。

  • グラフィカルインターフェース(GUI):マウスでクリックしたり、ドラッグしたりする画面操作のこと。

  • コマンドラインインターフェース(CLI):コマンド(文字)を入力してコンピュータを操作すること。

DevOpsで扱うサーバーは、通常マウスで操作できる画面がありません。そのため、私たちはechomkdircdといったコマンドを使い、パイプラインのスクリプトブロックで実行したい操作を順番に記述します。

💡覚えておきたいLinuxコマンド

コマンド意味
echo文字列を画面に出力する
mkdir新しいディレクトリ(フォルダ)を作成する
cdディレクトリを移動する
touch新しいファイルを作成する
catファイルの中身を表示する
grepファイルから特定の文字列を検索する
testファイルの有無などを確認する


📝 パイプラインを分かりやすくする「コメント」と「YAMLの基本」

.gitlab-ci.ymlファイルには、後から見返しても内容が分かるようにコメントを残すことができます。

  • コメントの書き方#(ハッシュ記号)の後にコメントを書く。

  • 複数行コメント:YAMLにはブロックコメントがないため、各行の先頭に#をつけます。

また、YAMLファイルを書く上での最も重要なルールは**「インデント」「コロン」**です。

  • インデントスペースを使って階層構造を表現します。(タブは使わない)

  • コロン:キーと値を区切るために使います。(first_name: Jamie のように、コロンの後に半角スペースを一つ空けるのが一般的です。)

YAMLに少しでも文法ミスがあると、GitLabはパイプラインを実行してくれません。Job failed: exit code 1のようなエラーが表示された場合は、YAMLの書き方を見直してみましょう。


🔍 パイプラインのトラブルシューティング術

パイプラインは、予期せぬエラーで止まってしまうことがあります。そんな時に役立つデバッグ方法を学びましょう。

1. ログを徹底的に調べる

ジョブが失敗した場合は、まずログを確認します。エラーの原因となったコマンドは、ログの一番最後に表示されます。

💡ヒント💡

  • exit code 0:コマンドが正常に終了したことを意味します。

  • exit code 1(または0以外):コマンドが失敗したことを意味します。このコードが返された時点で、パイプラインは即座に停止します。

2. 原因を特定する

「テストが失敗した」からといって、テストのコマンドに問題があるとは限りません。実はビルドのコマンドに問題があった、というケースも少なくありません。

  • ログから原因を特定する:最後のコマンドと、その前後のログの出力内容を注意深く見ます。

  • 手動で再現する:パイプラインで実行したコマンドを、ローカルの環境で手動で実行してみることで、問題の原因を特定しやすくなります。

  • 一つずつ変更する:複数の変更を一度に加えると、何が原因でエラーになったのかが分からなくなります。変更は少しずつ行い、その都度パイプラインを実行して確認しましょう。

3. 質の高いテストを書く

テストが成功したからといって、すべてが正しいとは限りません。例えば、>>>という小さな記号の違いで、ファイルの内容が上書きされてしまうようなミスは、テストで発見しないと気づきにくいものです。

テストがしっかりしていれば、自信を持ってパイプラインに変更を加えられます。逆に、テストが不十分だと、エラーが出なくても予期せぬ結果になってしまうことがあります。


🤝 DevOpsの考え方を理解する

DevOpsは、特定のツールや技術のことではなく、開発者と運用者が協力してソフトウェアを効率的に開発・運用していく**「文化」**です。

DevOpsが目指すのは、部署間の壁(サイロ)をなくし、全員が最終的な結果に責任を持つことです。

  • Dev(開発):新しい機能を作り、顧客の要望に応える

  • Ops(運用):ITインフラを構築し、システムを安定稼働させる

DevOpsは、この2つのチームだけでなく、プロジェクトに関わるすべての人々(顧客、プロジェクトマネージャー、テスターなど)が協力し、自動化を通じて効率を最大化する考え方です。

**「なめらかな海は熟練した船乗りを育てない」**という言葉のように、エラーや予期せぬ事態が起こったときにこそ、私たちは成長します。GitLab CI/CDを学び、デバッグに挑戦することは、DevOpsのスキルを磨くための最高のトレーニングになります。