Git入門

 


📝 Git入門:バージョン管理

もしあなたがウェブサイトやアプリを作っているなら、「あれ、この前のバージョンの方がよかったな…」「あの時書いたコード、どこにいったっけ?」と困ったことはありませんか?

そんな時、Gitを使えば、まるでゲームのセーブデータのように、あなたのコードの「状態」を記録し、いつでも過去に戻ったり、変更を追跡したりできます

1. Gitをインストールしよう 🚀

まずは、あなたのパソコンにGitがインストールされているか確認しましょう。

  • ターミナル(Mac/Linux)またはGit Bash(Windows)を開く。

  • 以下のコマンドを入力して実行します。

git --version

もし、バージョン情報(例:git version 2.39.2)が表示されれば、すでにGitはインストールされています。

【インストール方法】

  • Windows: Git公式サイトから最新版をダウンロードしてインストールします。インストーラーの指示に沿って、基本的にはデフォルト設定のまま進めましょう。

  • Linux: ターミナルで以下のコマンドを実行します。

    • sudo apt-get install git

  • macOS: Xcodeをインストールするか、Homebrewを使うのがおすすめです。

    • Homebrewのインストール: ターミナルでHomebrewの公式サイトにあるコマンドを実行。

    • Gitのインストール: brew install git


2. Gitの世界へようこそ:リポジトリの作成 📁

Gitでコードを管理するためには、「リポジトリ(Repository)」という特別なフォルダが必要です。

リポジトリとは、ファイルそのものに加えて、すべての変更履歴を記録する「保管庫」のようなものです。

【Gitリポジトリの作成手順】

  1. 作業用フォルダを作成する

    • ターミナルでmkdir my-cool-websiteと入力し、my-cool-websiteというフォルダを作ります。

  2. 作成したフォルダに移動する

    • cd my-cool-websiteと入力して、先ほどのフォルダに入ります。

  3. Gitを初期化する

    • 以下のコマンドで、このフォルダをGitリポジトリに変換します。

git init

このコマンドを実行すると、Initialized empty Git repository...と表示され、あなたのフォルダに.gitという隠しフォルダが作成されます。これでGitを使い始める準備ができました。

💡 git statusはあなたの友達! もし今何をしているかわからなくなったら、いつでもgit statusコマンドを使いましょう。Gitの現在の状態を教えてくれます。


3. 誰が変更したか記録しよう:初期設定 👤

Gitは、誰が変更を加えたかを追跡します。そのため、使い始める前にあなたの名前とメールアドレスを登録しておく必要があります。

以下の2つのコマンドを、ターミナルで実行してください。

git config --global user.name "あなたの名前"
git config --global user.email "あなたのメールアドレス"

4. Gitの核心!最初のコミットをしよう 📸

コミット(Commit)」とは、Gitリポジトリのある時点でのスナップショット(状態)を記録することです。

Gitは、DropboxやGoogle Driveのように、ファイルを保存しただけでは自動で履歴を記録しません。あなたが「この状態を記録したい!」と明示的に指示する必要があります。

【コミットの3つのステップ】

  1. ファイルを変更する

    • my-cool-websiteフォルダ内にreadme.mdというファイルを作成し、何か文章を書きましょう。

  2. 変更をステージングする

    • Gitに「このファイルを次のコミットに含める準備ができました」と教えます。この段階を「ステージング(Staging)」といいます。

    git add readme.md
    

    git statusと入力すると、Changes to be committed:という緑色の文字でファイルが表示され、ステージングが完了したことがわかります。

  3. コミットを実行する

    • 最後に、ステージングした変更を確定させ、履歴に記録します。コミットする際には、git commit -m "メッセージ"という形式で、どんな変更をしたかを示すメッセージを必ずつけましょう。

git commit -m "My first commit ever!"

このコマンドを実行すると、...file changed...と表示され、最初のコミットが成功したことを示します。これで、あなたのコードの最初のスナップショットがGitの履歴に記録されました。

もし、何か困ったことがあれば、いつでもgit statusと入力してみてください。次のステップを教えてくれます。